今日も夢をかなえるゾウを読んでる。主人公はこれまでにガネーシャから出された課題は下の9個。
- 靴をみがく
- コンビニでお釣りを募金する
- 食事を腹八分におさえる
- 人の欲しがっているものを先取りする
- 会った人を笑わせる
- トイレ掃除をする
- まっすぐ帰宅する
- その日頑張れた自分をホメる
- 1日何かをやめてみる
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あらすじ
前日の課題である「1日何かをやめてみる」。会社から帰ってきた主人公は、いつも入れていたテレビの電源を入れなかった。するとポッカリと時間が空いた。普段テレビやネットで過ごしていた時間をどう使うか考え、ひさしぶりに本を読むことにした。
課題に励んでいる主人公に対して、ガネーシャは「ええ心がけや。ただ…まだ足りひんなあ」と。「自分テレビ見んとこ思ても、また何日かしたら、なんとなく見てまうやろ?」ふっかけるガネーシャに対し、「いや、大丈夫です。できるだけ見ないと決めました。」と答える主人公。
ガネーシャは決めつけるように「でも、多分見てしまうやろ?」「そら、今までそうやったから」と挑発気味。
さらにガネーシャは「この本いつ買うてきたん?」と、本棚に眠っている本を指摘する。主人公が「今月からは1ヶ月に5冊は本を読もう」と決めて買った数ページ読んだだけの本であった。
主人公は「決める。でもできない性格。」の持ち主だった。
「決める。でもできない。」は、なぜ起こるのか?
「決める。でもできない。」の正体は「意識を変えようとした」だけです。意識を変えるって大事ってよく聞きますが、それって「楽」であるのと同時に「逃げ」でもあるとガネーシャは言ってます。
「なんででけへんか教えたろか?今からいうことは大事なことやから覚えときや。人間が変わろうと思ても変わられへん最も大きな原因は、このことを理解してないからや。ええか?『人間は意識を変えることはできない』
みんな今日から頑張って変わろうと思うねん。でも、どれだけ意識を変えようと思ても、変えられへんねん。人間の意思なんてめっちゃ弱いねん。
それでも、みんな「意識を変えよう」とするやん?それなんでかわかるか?「楽」やからや。その場で「今日から変わるんだ」て決めて、めっちゃ頑張ってる未来の自分を想像するの楽やろ。だってそん時は想像しとるだけで、実際にはぜんぜん頑張ってへんのやから。
つまりな、意識を変えようとする、いうんは、言い方変えたら「逃げ」やねん。」
「意識を変える」って便利な言葉でどんなケースでも使えるキラーワード。でも「意識」って目には見えないし、何が変わったのか客観的にはわからない。ホント「逃げ」って言葉がしっくりきます。
今まで考えたこともなかったことを、教えてもらえた気がします。
決めたことを続けるための環境を作る
主人公は「1ヶ月で本を5冊読む」という目標を立てた。そう決めてこれから変わっていく人生を想像するのは、確かに楽しいし興奮もする。でもそれが逃げだったなんて…と落ち込みます。
落ち込んだ主人公に対してガネーシャは
たとえば自分は「今月から本を毎月5冊読む」と決めても実際はでけへんのに、未来の自分に期待してしまいよる。読める思てしまいよる。
確かに「〇〇をやる」と決めて興奮しているときは、それを実際に行動に移すときの、つらい作業を忘れている。
本気で変わろう思たら、意識を変えようとしたらあかん。意識やのうて「具体的な何か」を変えなあかん。具体的な、何かをな。
「テレビを見ないようにする」この場合の具体的な何かってわかるか?テレビのコンセント抜いたら、テレビ見たくなっても、1度立ち止まるやろ。そしたら今までよりテレビ民謡になる可能性は、ほんの少しだけやけど、高くなるやろ。もっと言えばテレビ捨ててしもたら見られへんようになるわな。だって無いんやもん。
ワシが言いたいのはな、自分がこうするて決めたことを実行し続けるためには、そうせざる得ないような環境を作らなあかんいうことや。ただ決めるだけか、具体的な行動に移すか。それによって生まれる結果は全く違ってくるんやで。覚えとき。それが「変わる」ってことやねん。
ここのガネーシャの解説に痺れました。
人生を変えるにはただ決めるだけではなく、具体的な行動に移すこと。そのうえで具体的な行動を起こしやすくするために環境を整えることの大切さ。具体的な行動と環境がそろって、結果「変わる」ことができるという教え。
学校や家庭でこの「考え方」を教えてもらっていたかもしれませんが、ここまで言語化できててすごいと思ってしまいました。
「決める。でもできない。」と「決めたことを続けるための環境を作る」を実践
私は製造業でリーダーをしていますが、不良品を出す人になぜ不良が出たのか問いただすと、「次からは〇〇を意識して不良出しません」って返ってくるけど、同じようなミスを繰り返すことが多い。
そこで、「意識しますって前回言ってたけど、じゃあ、どうすれば同じミスしなくなると思う?」と聞き方を変えると、具体的なやり方や方法が返ってくるように同じ不良を起こすことが減るようになりました。(仕組み化や環境がまだ整っていない場合がある)
相手に対して聞く時も、自分に対して自問する時も、「意識」を変えるのではなく、「具体的な行動を変える」。自己啓発のすべてが詰まっているような感じがします。